新型コロナと恐怖心
新型コロナがなかなか終息が見えず、身近にも迫って来るとその見えない姿に恐怖を覚えるようになります。
現在の社会では、「規律」とか「ルール」とかが重要視されています。特に日本人は比較的規律を守ろうとしたりそれに逸脱しないように配慮する傾向にあります。
感染させない、感染しないようにと「自粛」という言葉が重くのしかかってきます。
感染に関する情報や社会の情勢に一喜一憂し「社会の感覚」とずれていないか常に確認、修正しようとします。自分が感染しないかと言う恐怖と自分の行動が社会の規範から逸脱していないかと言う二重の恐怖がのしかかって来ます。
恐怖や不安が続くと知らず知らずのうちに心の病気に陥る事もあります。「不安障害」「パニック症」「うつ病」「恐怖症」等々です。
漢方医学では恐怖や不安は「腎」を傷つけると言います。情志(感情)の1つ、「恐・驚」が腎に関与します。その「腎」とは、西洋医学の腎臓とは少し異なります。ホルモンや泌尿器系、生殖器系、免疫系の働き全般を指し、生命の根源となる機能のことです。生命エネルギーの源を貯蔵し、成長、発育、生殖の基礎となったり、水分を管理し、尿を排泄する機能もあります。
腎の機能が低下することで、免疫力低下したり、体のエネルギーが消耗して活力が低下したり、いろいろな病気に対しての抵抗力が不足してきます。その状態を「腎虚」と言いますが、そこに起こりうる症状はすべて、一般的に言われる「老化現象」と言われるようなもので、「腎」を補う、「補腎」することで、生命のエネルギーを高め感染症からも戦う力を増して行くことが出来るのです。